日光那須野遊印しの

● 続・感謝

「みちのく諸国郷土民芸資料館」での那須野遊印しの
最後の仕事の日、朝目覚めて自宅からみた那須山は快晴でした
自宅付近は曇り・・・日光方面も雲がかかっている・・・
でも、那須山だけがきれいに晴れていた
この時期朝から那須山がきれいに見えることは珍しい
そんな清々しさを感じ、最後のみちのくへと向かって車を走らせる

元旦からの雪が道路脇に積もっている
みちのくに着き、駐車場へ・・・脇に寄せられた雪は春まで
溶けないだろう・・・そんなことを思い、元旦から広い駐車場の
雪かきをしてくれた社長、従業員さんに感謝する
真夏の暑い時期、直射日光に耐え、那須の強風に耐え、
雨をしのぎ・・・どんな時も社長をはじめ、みちのくの従業員さんには
助けて頂きました
最初の出店でここでなかったら、おそらく挫けていたに違いないと
主人とはいつも話しています
言葉では足りないくらい感謝です

駐車場に着き、最後の準備・・・閉館を惜しむお客さまが今日も早い時間から続々と来てくれています

後藤さんからの4年にわたり、毎日届けられた1200枚の絵手紙・・・
最後に社長はこれだけは飾りたかったと、飾ってひっそりと
閉館にしたかったらしい・・・しかし惜しむ声は多い
ここ、民芸館で何度も見かけた方々が来館されている
お客様の声は、22年間という長い時の重みを感じる

そろそろ那須旅情のコンサートが始まる
和助先生がいつも民芸館に来て、煙草片手に唄っている歌だ
いつも民芸館におはようと言って、入ってくる
「はんこやさん、毎日頑張ってるね」・・・煙草で手が火傷しそう
「和助先生、手が焼けちゃうよ!?」
「いいんだ」そんな事を言いながら煙草の火を消す
毎日の会話だった
3年半いろんな事を資料館の中で話してくれた・・・懐かしいと同時に
もうあの時間はやってこないと思うととても寂しい
和助先生にもらった色紙
「私は天があたへてくれた場所で精一ぱい咲いてます」
新たな場所で精一杯咲けるよう、頑張ろう!!

みちのくの社長さん従業員さんとの、他愛もないおしゃべり
3年半すごく充実した時間だったと今更ながら思う
つらいこともあった、嫌になったこともあった、でも支えてくれる人が
いたからここまで頑張ってこれたんです 感謝

時間はあっという間に過ぎていった
社長、従業員さんの最後の記念写真の輪の中にまぜてもらった
那須野遊印しの本当に幸せでした
ありがとうございます

いそいそと片づけの準備、そこへまだ大丈夫ですかと?
お客様だ!!以前もしので判子を買ってくれたお客様!
子供が生まれたからと、判子を作って通帳を作ってあげるのだとか!!
みちのく最後のお客様です
閉館が決まってから、リピーターさんが来ることが多い・・・
もちろん閉館のことは知らないのだが
みちのくに比べたら短い3年半、しかしお客様はありがたい
何度も来ていただいたお客様、自分が作ったゴム印を
プレゼントしてくれたお客様、忙しい中顔だけでもとわざわざ
寄ってくれたお客様、新たな挑戦を教えてくれたお客様・・・
書ききれないほどたくさんのお客様がいた
ありがたい
みちのく最後のお客様のお名前は「心路」さん・・・
また新たな場所で心の路をつなげていきたいです

最後に「みちのく諸国郷土民芸館」社長夫妻、和助先生夫妻、従業員の皆さま、関係者の方々、そしてこれまで出会ったお客様に
「ありがとうございました」